ダウン症のわが子と生きる -乳幼児期に役立つ情報を-

全てのダウン症のお子さんを育てる方が、基本的な情報を得られるようになることを願って開いたブログです。資料のダウンロード、参考になるリンク先の置き場。

ダウン症の子の離乳食って何が違うの??

上の子は離乳食で困った記憶がほとんどなく、スムーズに卒業しました。
一方、次男はスプーンを近づけても口すら開けず、困り果てたことを覚えています。
健常の子向けの離乳食の本はたくさんありますが、ダウン症の子の離乳食の本は中々見つかりません。

その後、調べたり、先輩に教わったことを共有したいと思います。


ダウン症の子は発達が全体的にゆっくり
・よく食べる子と中々食べてくれない子と色んな子がいる
・口や舌の動き、味覚や触感も練習中。いつか食べられるためにと無理のない範囲で離乳食を。
 (上手くいかないときは互いにストレスなので、少しお休みしたり、好きな音楽をかけたり、BFに頼ったり、あげる人を変えたりと手を抜くことがオススメ)
・口の機能は、身体の発達と連動しているので、伝い歩きなど横の動きができるようになると、口も左右に動くようになる
味覚や胃腸の発達は基本的に遅れていない
・アレルギー食材のお試しや味付けも一般的な月齢に沿って良い
・形はペーストで初期だけれど、味付けは後期以降の濃さでないと食べないことも
・市販のBFは味付けも一般的な月齢に合わせているので、追加で味付けをしないと嫌がる子が多い
・離乳食の形状をアップするときには、しっかりとゴックンできる、又はしっかりと舌でつぶせるようになってから
・特に中期から後期は急ぐと丸呑みをしやすいため、様子をよく見てすすめる
・次の形態のものをほんの少し(2、3粒から)練習用に加えていき、口の動きが出てきているかを確認しながら練習の量を増やしていき、段々と移行していく
・違う形状のもの同士を混ぜてしまうと食べるのが難しいので、練習用のものは単品であげると良い
・基本的に体幹の筋肉も弱いので、食事時は姿勢の補助が大切。
 腰回りをクッションやタオルで保持すること、足の裏が床などにしっかりついていると口に力を入れて食べやすい。
 (椅子については別の記事を投稿予定)
・筋肉の発達には肉類の摂取が良いが、初期の形状だと固形の肉をあげることは難しい

以下は、そんな時に先輩から教わった「肉ペースト」のレシピです。
かなり重宝しています。


【肉ペーストの作り方】

    • 材料--

・ひき肉200g(種類はお好みで)
・豆乳360g(無調整は栄養価が高い)
・片栗粉50g

①材料を全て鍋に入れてよく混ぜる。
②焦げないように混ぜながら弱火で加熱する。
③火が通ったらブレンダーでペーストに。
④冷めたら小分けにして冷凍庫で保存する。

※お子さんの形状に応じて、粘度を調整したり、ブレンダーを省いたりしてください。
※アレンジ例:肉を魚に変更。白菜や玉ねぎなど野菜を加える。




<離乳食について、参考になる資料やリンク>


★埼玉県立小児医療センターのHPにあるダウン症のQ&A
食事についての項目
https://www.pref.saitama.lg.jp/scm-c/shokai/naikashinryo/idenka/faq.html


★埼玉県立小児医療センター。ダウン症の親向け講習会の資料。
離乳食について


静岡県立こども病院の摂食外来
食事について
http://rg4.rg.med.kyoto-u.ac.jp/JDSN/data/sessyoku.html


言語聴覚士、ゆうさんのブログ。
ダウン症がある子の離乳食の進め方、発語や遊び方など多岐にわたって、研究結果から分かりやすく解説してくれている。
非常にオススメ。
hagukumi-net.com


★チタンの摂食用スプーン
平べったいので、唇が閉じる力が弱くてもしっかり閉じて食べやすいです。
このスプーンでなくても、平べったくて小さめのものなら良いですが、参考までに。




【注意点】
ここで共有されている情報は、あくまで一般的なものです。
個々のお子さんにあったスピードや工夫も必要になるかもしれません。
全ての情報が当てはまるとは限らないので、ひとつの参考資料と捉えてください。
※※水分量や塩分制限、カリウムの摂取について治療上指示がある場合もあります※※
お子さんの状況をよくご存知の主治医や専門家の指示を仰いでから
始めることをお勧め
します。
困ったときには、地域の病院や療育園などにおられる専門家、
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)にご相談ください。